Vol.5 ドイツ移籍の裏側と学んだこと

智哉のロッカールーム Vol.5 :ドイツ移籍の裏側と学んだこと

この度、西ドイツのボン地域にあるサッカーチーム、フォルトゥナ・ボンに移籍しました。
移籍するまでの道のりと、その過程で感じたこと、学びについてお話しさせてください。
私のサッカー人生の一部をお届けすることで、少しでも皆さんに参考になればと思っています。

左肩の怪我からの回復、挑戦に向けての準備、そしてドイツでの移籍プロセスを通じて得た経験。これらの出来事をお伝えしたいと思います。

また、智哉のロッカールームが、同じように挑戦を続ける皆さんにとって、小さな励ましとなれば幸いです。どうぞお付き合いください。



と、その前に、2023年11月の練習中に2回目の左肩関節脱臼をして2023年12月29日に左肩関節脱臼の手術を行いました。
240日間のリハビリを経て、再び公式戦にスタメンで出場することができました。この回復の過程には、多くの方々の支えがありました。家族のサポートはもちろん、東京スポーツ&整形外科クリニックの菅谷先生や、リタジャパンでの酸素ボックスのリハビリを受けさせて頂き、順調に回復することができました。
加えて、小林祐希選手トレーナーの関さん、アスリートピラティスの紀田さん、イタリアのプロフットサルチームのトレーナー中谷さんアシカラ整骨院、オーストリアと日本をつなぐぶら下がりのアキ先生羽多野式ハイボルト羽多野先生、それ以外にも多くの支えがなければ、現在の移籍先でのプレーは実現しませんでした。これからピッチの上で感謝の気持ちを描いていきます。

(写真:公式戦デビュー戦 入場前)


移籍までの道のり

5月下旬、私はオーストリアの4部リーグに所属するFC STADLAUでプレーしていました。当初の目標は3部リーグへの移籍でしたが、怪我によるプレー時間が制限され、目標達成は難しくなりました。6月中旬には、東ヨーロッパやバルト三国でのプロ契約を考え、代理人に拙い英語で契約を頼みました。しかし、チームからの具体的な話が進まないことが多く契約の話までには至りませんでした、

自分の目標である2026年のオーストリア2部リーグまたはドイツ4部リーグへの移籍を見据えた結果、そして何度も考えた結果、ドイツが最も適した選択だと考えました。
ドイツにはアマチュアリーグからプロリーグまで多くのチームが存在し、FUPAというプラットフォームに情報が掲載されます。
これにより、より多くのドイツサッカー関係者に見てもらえる可能性が高まります。
ここまでも結果が全ての世界で戦ってきましたが、より多くの結果を見せるしかない状況に飛び込む決意を改めて固めることができました。

ドイツでの移籍プロセス

練習参加と試合

7月25日、フォルトゥナ・ボンの練習に初めて参加しました。監督からは「チームに加入してほしい」と言われましたが、最終的には試合結果を見て決めると言われました。(練習参加の際にシュート外しすぎたのが原因です。笑)
7月28日に行われた練習試合では、試合前日に「試合の結果次第で給料の交渉も可能」と話を監督から直接受けて、この試合でのパフォーマンスが非常に重要になりました。
試合は3-0で勝利し、私は1ゴール1アシストを記録しました。試合後にはチームダイレクターと監督との契約話が進み、昇給の提案とともにチームにすぐにフィットして欲しいという事が求められました。
この移籍を通じて、契約の最初から最後まで代理人を介さずに交渉をする経験をしました。

(黒ユニフォーム:契約をかけた試合)(赤ユニフォーム:プレーシーズンの様子)


BCFとの出会い

以前、松商学園サッカー部の皆さんとお話しする機会がありました。練習にも参加して、限られた時間をいただいて、「夢」についてお話しさせてもらいました。自分自身、長野県南信州にある松川町で育ち、高校では選手権出場を目指して松商学園に進学し、卒業後は自分の夢とサッカーに対する情熱を見つけるために欧州への挑戦を決意しました。

振り返ると、自分が夢を追い求めるためには、まずその夢を追う環境に身を置くことが必要だったと感じています。これまでの自分は、そのような環境に身を置かないと夢が叶わない状況にありました。大学に行くべきか海外に行くべきか決断できなかった経験は今でも覚えています。(決断した理由はこちら)しかし、時代は進化しています。世界へ挑戦できる環境が整いつつあります。

BSMOの社長である清水さんとBCF(ブロックチェーンフットボール)チームの皆さんとの出会いが、これまでの欧州での経験が間違っていなかったという肯定的な気持ちを与えて頂きました。欧州での努力や経験が意味があることを再確認して、自信を深めることができました。選手たちが自分の目標を達成するための大きな可能性を秘めているBCFについてもお話を聞かせていただきました。

終わりに

サッカー選手としての道を歩む上で、無名の選手がトライアウトや上のカテゴリーに参加してプレーする場合、結果のみが評価につながる厳しい現実があります。この現実は、下から這い上がりたい選手にとって厳しいものであり、サッカー選手としての道を諦めさせる可能性もあります。
信じていいのか分からない代理人や何もチームの話が進まない時期もありました。そんな中、世界に目を向けると、同じ日本人選手が多くプレーしている事に気づきました。チームに所属していても、次のチームやステップアップに不安を抱えている選手が多いのが現状でした。無名の選手が一人でチームと契約するまでの難しさと、選手にとっては代理人の必要性が生じることを改めて理解しました。代理人や移籍について選手自身が自分の身を守るためにも、それを理解していく必要があると考えました。困難に直面しながらも挑戦を続けることが重要さを感じることができました。

「UP TO YOU すべては君次第」

私の経験が、同じように挑戦する皆さんに少しでも勇気を届けられたら幸いです。サッカーに限らず、どんな道を選ぶにしても、準備と努力を怠らず、自分の目標に向かって進んでいきたいものです。

リーグ戦が始まっています。第2節が終わり現在3位です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です